引越しとダンボール

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個人の行事として引越しは大きなイベントの一つです。このイベントの主役の一つと言えるのがダンボールであり、多くの引越し業者はこれを導入する事になります。
また引越しだけでなく色々な用途で利用する事ができるのがダンボールの特徴です。例えば次の引越しに備えストックし、また保管目的で利用するなど、多くの人が数個のストックを常に家に置いているのが現状です。
但しこのストックにはデメリットも存在します。まず水分が溜まる事による害虫の発生です。そのため保管の際には湿気には十分注意する必要があります。またストックする機会と対照的に利用機会は意外に少ない事が多く、結果的に不要物として家庭のスペースを塞ぐ事も、多いと言えるのが現状です。スペースを塞ぐだけでなく、在庫過多で保管方法も雑になりやすく、結果害虫の発生の原因にもなってくるのです。
これを防ぐためにはやはり、適度に処分を行っていく事が必要になってきます。個人の贈り物などで入手機会というものは意外に多いものなのです。その事を踏まえて処分していけば、余分な在庫が溜まらずに整理整頓に繋がっていきます。実際に大量に消費するのは引越しの時ぐらいで、現在は多くが無料で手に入るため、改めて準備を行なう必要も無いと言えます。皆さんも思い切って整理整頓を行なってみてはいかがでしょうか。

ダンボール業界の発展

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日本のダンボール業界の発展は、やはり物流の主流品となった事が大きく影響しています。企業では運送の梱包や保管手段としての利用が主体となり、個人でも引越しの必需品としてや、物を送る際の梱包として多くの人に利用された事が、この発展に繋がっています。
特に個人で引越しの際に利用する物として高い認知度があり、それ以外にも個人単位で様々な物に利用されているのが現状です。
従来運送の際の主流は木箱でしたが、ダンボールの普及により大きな変革を迎えます。まず重量が木箱と比べて軽いという点が大きなメリットです。機械が発達した現在でもやはり人の手は必要です。軽量であればあるほど作業性に優れており、広く発達した理由の一つです。
そして次に耐久性も大きな特徴です。耐久が高いため上にどんどん荷物を積み上げる事が可能で、結果として配送の際のスペース確保に繋がり、木箱と同じ役割を果たしているのと言えます。
そして決定的なのがコスト面です。高価な木材でなく安価な紙を使用し製造する事で、配送のコスト削減に大きく貢献する事が、普及の最も大きな理由といえます。井上貞治郎がここまで考えて開発したかどうかは不明ですが、正に近代の画期的な発明であったといえるのではないでしょうか。

ダンボールと公害

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ダンボールの普及は昭和期の公害とも密接な関わりがあります。原材料に古紙を使用する現在は、あまり関係ありませんが、古紙のリサイクルの整っていない従来は、クラフトパルプをメインに使用されておりました。
従来は世界的に植物の繊維を紙として使用することで、原料としており日本の和紙などにもこの名残は残っています。しかし近代になると薬品を使う化学パルプが主流となってきます。パルプとは木材から繊維を取り出して作られる紙の事です。
この化学パルプで作られた紙は、独特な色のため通常の白い紙として利用するためには、漂白が必要となってきます。そのため従来は漂白工程で塩素系漂白剤を使用し、行なっていました。
従来の製紙業の象徴でもある、煙突はこの塩素系漂白剤の加熱で発生する煙を排出するためでもあり、また塩素系漂白剤の処理を川に直接流すなど、日本の公害に大きく影響を与えていたのです。
酸素系漂白剤の技術の発展から、現在は多くの製紙業界はこの環境問題に取り組む事が課題となり、現在はこの問題を克服する事ができましたが、やはり紙を原料とするダンボールの普及による製紙業の発展も、製紙業全体の発展と公害に大きな関わりがあったといえたのです。

ダンボールと製紙業

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ダンボールの最大手である3大グループの、王子製紙・レンゴー・日本製紙の3社は、業種別に分類すると、製造業の中のパルプ・紙産業に分類されます。これは原料がやはり紙が中心となるためこのように分類されているのです。
この3大グループの中でも、レンゴーは創業者が井上貞治郎である事は紹介しましたが、その他2社の王子製紙と日本製紙は元を辿れば同じ系列から別れた、三井系の企業として有名です。
戦前は元々製紙業界で独占企業だった王子製紙が、財閥解体により3つに別れる事になり、様々な合併が繰り返される製紙業界の中で、そのうちの2つが最終的に合併した事で旧王子製紙から新王子製紙となり、十條製紙の流れを組む残りの一つが、他社と様々な合併を繰り返し現在の日本製紙となっているのです。
戦後の独占禁止法から判るように旧王子製紙は製紙業界の独占企業であり、その流れを汲む2社は、製紙業界で現在でも断トツのシェアを誇っており、事実上2社で製紙業界のトップを独占しているのが現状です。
ただダンボールに限って言えば、レンゴーがシェアのトップです。創業者の強い意志が現在も続く結果ともいえます。しかし現在その地位も中国製品の普及により、厳しい状況が続いているのが現状です。

環境とダンボール

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現在原料として古紙を使用しているダンボールは、これだけでも環境を考慮していると言えますが、地球環境の保護が叫ばれている現在では、様々な環境を考えた更なる応用品が誕生しています。
例えばこれらを使用した棺桶です。こちらは燃焼にかかるエネルギーの削減と、従来の原材料である木材の削減に貢献する事で、冠婚葬祭を重視する日本国内でも、環境対策を売りに少しずつですが、一般に広まりつつあります。国内ではタブーとも言える冠婚葬祭の改革に視点を当てた、独自の発想です。
またダンボールコンポストと呼ばれる、ゴミの削減方法にこれらを利用する自治体も増えてきており、マスメディアの紹介なども手伝って話題になりました。現在奨励金や補助金の交付を行なっている市町村も現実に存在します。まだまだ実験段階と言えますが、この取り組みは環境対策の一環として今後、国内単位で更に注目を集める事になりそうです。
製紙工程で発声する煙突の煙や、薬品の川への廃棄など、昭和時代には公害に大きな影響を与え、パルプの環境問題の原因ともなった製紙業界ですが、そのイメージを一掃するともいえる対策の一つが古紙利用であり、現在では更に古紙を利用した応用の環境対策が行なわれているのです。

ダンボールの型式

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一般にみかん型と言われるダンボールは、通常A式と呼ばれ最も多く国内で利用されています。折り畳みがスムーズに行なえ様々な形で再利用ができるという点がこのA式の大きな特徴なのです。
また一般にB式と呼ばれるタイプは、差込が付いており組み立てもワンタッチで行う事が可能なタイプを指します。これは組み立てにガムテープを必要とせず、スムーズに行なえる事から、個人の利用というよりは、メーカーなどの商品の配送に多く使われているのが特徴です。
次にC式と呼ばれるタイプですが、こちらは主にギフト品の梱包などで使用されるタイプであり、サイズの若干異なるミと蓋を組み合わせる事で使用します。一例を挙げると高級ウイスキーの梱包などがこれに該当します。
A式は型を必要とせず大量生産が可能なタイプで、物流関係での使用だけでなく、ホームセンターなどでも販売されており、様々な形で手軽に入手が可能ですが、B式やC式は製造に型を必要とし、大量生産は特定のメーカーを中心に行なっているため、既製品の受注販売やオーダーメイド品がほとんどで、ホームセンターなどでの入手は困難です。しかし最近では個人のニーズに応えるため、B式・C式のネット上での受注販売も増えてきています。

ダンボールの構造

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現在様々な場面で使用されているダンボールですが、この構造は結構複雑です。簡単に説明すると波の形に加工した段原紙を、両面から段原紙で挟み込み接着することで、強度を補強しているのがダンボールとなります。
この波型の部分というのは、強度を保つ核の部分でも有り、専門用語では中芯と呼ばれ、外側の挟み込む段原紙の部分はライナーと呼ばれます。また中芯の密度を表す単位をフルートと呼ばれ、原則としてAからGまでのフルートが存在し、この単位は国内では段目とも呼ばれます。フルートは単位が進むほど密度が細かくなり、裏を返せばライナーと中芯との厚みが薄くなるため、強度が下がります。つまりこのフルートは密度だけでなく強度を表す単位でもあるのです。
また材料となる段原紙は現在国内では現在古紙を使用する事が殆どです。これは日本の古紙輸出量が世界ナンバー1であるという点とも密接な繋がりがあります。紙のリサイクル技術の発達した日本では、ほとんどの紙製品に古紙が使用され、原料である段原紙としての利用もこの古紙が主流となっているのです。古紙は新聞や雑誌のリサイクルだけでなく、使えなくなったダンボールのリサイクルも含まれている点も大きな特徴です。

海外でニッポンのダンボールはどう思われているか

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私たち日本人はダンボール箱を簡単に手に入れることができます。スーパーや家電販売店などにいけばタダでもらえますし、どうしてもきれいなものが欲しいと思えばホームセンターにたくさん売られています。
私たちはこれが当たり前だと思っているフシがありますが、実はこれは当たり前ではありません。海外では日本のように簡単に梱包材が手に入るということはないのです。
アメリカに滞在していた時に、日本に荷物を送ろうと思ってホームセンターまで箱を買いに行ったのですが売っていませんでした。そういうのはどこで手に入るのかと尋ねると、郵便局で買えばいいと説明されました。郵便局で売られていた箱は粗末なもので、しかもいい値段をしていたので納得いかなったのを覚えています。
ところは変わって、タイにいた頃の話です。タイはさすがにアジアということで日本製品があふれており、それは梱包材にも同じことが言えました。バンコクの目抜き通りでは、なんと大量のダンボール箱を売る行商人を見つけました。彼は町中を回って不要になった箱などをもらいうけて、それをキレイにして畳んだ状態で路上販売しているのです。
このお店はなかなか盛況で色々な人が箱を買いに来ていましたので、やはりニーズは結構あるということですね。ここで売られていたものも、ほとんどが日本製でした。

海外で活躍するニッポンのダンボール

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高い技術力を誇り、世界中に高品質な製品を送り出し続けている日本のものづくり。そんなものづくりが意外なところで活躍している事例をご紹介したいと思います。
私の友人がドイツに住んでいるのですが、彼は現在のドイツに住む前はお隣のスイスに住んでいました。そこからドイツに引っ越すということで、引越し業者の手配をしました。国際的な引越しとなるわけですが、ヨーロッパというのは地続きなのでトラックに荷物を積み込めば日本国内の引越しと同じ感覚で移動をすることができます。
その時に必要となるのが、たくさんのダンボール箱です。彼は日本人なので、日本国内と同じ感覚でそう思いました。そこで、引越し業者に梱包材を持ってきてもらうように依頼をしたところ、業者が持ってきた梱包材は日本製のものでした。しかも、どこかのメーカーが一度使ったと思われる中古品で、日本の大手家電メーカーのロゴマークが入っていたそうです。
パッケージのデザインも日本語なので、これは面白いと思って引っ越し業者の担当者に聞いてみたところ、「日本のダンボール以外は、すぐに壊れてしまうから」という返答だったとか。
遠く離れたヨーロッパの引越しで、日本製の梱包材、しかも中古品が重宝されているというエピソードでした。

ニッポンのダンボールメーカー レンゴーの挑戦

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日本最大のダンボールメーカーといえば、レンゴーです。企業サイトを見ると、「包装のリーディングカンパニー」というキャッチコピーがつけられているので、レンゴー自身もそういう自覚を持っていることが伝わってきます。
さて、このレンゴーというのはちょっとユニークな会社です。包装資材の製造技術が高いことはもちろんのこと、社員をとても大切にする会社として知られています。
自社製品をどんどん進化させていくことを強みにしている同社の原動力というのは、1万1000人いる社員の中でも派遣社員から正社員に昇格した人たちです。多くの企業が派遣切りをすることが社会問題になっている時に、あえて優秀な派遣社員を正社員として自社に迎え入れたのです。
さらに、子供を持つ社員が3人目の子供をもうけたら100万円の祝い金を出すという大胆な制度も実施しています。
つまり、これまで国ですら有効な手を打って来れなかった「雇用対策」と「少子化対策」と社内でしっかりと機能させているのです。
こうした待遇を得た社員はモチベーションを高め、日本一のレンゴーから世界一のレンゴーになるべく、ダンボールの進化に向けて突き進んでいるのです。
人あっての企業ですから、今後のレンゴーをこの「人」たちが支えていくことは間違いありません。