ダンボールと公害
ダンボールの普及は昭和期の公害とも密接な関わりがあります。原材料に古紙を使用する現在は、あまり関係ありませんが、古紙のリサイクルの整っていない従来は、クラフトパルプをメインに使用されておりました。
従来は世界的に植物の繊維を紙として使用することで、原料としており日本の和紙などにもこの名残は残っています。しかし近代になると薬品を使う化学パルプが主流となってきます。パルプとは木材から繊維を取り出して作られる紙の事です。
この化学パルプで作られた紙は、独特な色のため通常の白い紙として利用するためには、漂白が必要となってきます。そのため従来は漂白工程で塩素系漂白剤を使用し、行なっていました。
従来の製紙業の象徴でもある、煙突はこの塩素系漂白剤の加熱で発生する煙を排出するためでもあり、また塩素系漂白剤の処理を川に直接流すなど、日本の公害に大きく影響を与えていたのです。
酸素系漂白剤の技術の発展から、現在は多くの製紙業界はこの環境問題に取り組む事が課題となり、現在はこの問題を克服する事ができましたが、やはり紙を原料とするダンボールの普及による製紙業の発展も、製紙業全体の発展と公害に大きな関わりがあったといえたのです。